
食い違う両者の見解
(2009-04-11)
喫茶店内にのみ敷かれたルールを巧みに利用し、物語を展開する吉浦監督の脚本力は相変わらず素晴らしいです。
主人公ら二人の笑劇から始まる第3話は、喫茶店『イヴの時間』だからこそ成立するリナとコージの奇妙な関係を描いています。
第2話までは劇中で放送されるCMなどを介して「ロボットには感情はあるのか」というテーマの下に物語が描かれてきました。
そして今回はその疑問を発展させ、「ロボットに感情が存在し得るのなら、ロボット同士の恋愛というのもまた有り得る話ではないか。」という疑問を提示しています。
リナとコージそれぞれの目的の上に成り立っている関係にせよ、一切の命令無しに(一見すると)感情を持って自律行動している。
特にリナの"心"を語るシーンには要注目です。
人間の命令を忠実にこなすだけのロボットが、他者の心情を読み取り寂寥を感じている事実。
これは正に人間で言う"恋愛"ではないでしょうか。
ロボットに組み込まれた高次元のプログラムは、その域を超え人格へと昇華するのではないかと本気で思ってしまいます。
最後に、物語の終局で描かれる、主人公リクオの心の奥底に秘められた感情が徐々に漏出しだすシーンは、後々の伏線に成ると思われます。
今後の展開に期待を抱かざるを得ない。
いや~ロボットの研究に携わる身としては、このテの作品は本当に面白いね。
余談として、2050年には人間とロボットの判別が困難になるほど、ロボット産業は発展しているらしいです。
コレクションに値する作品
(2009-04-01)
コレクションに値する作品ではないでしょうか。たまたまBSで見た作品紹介番組での画像を見て01,02と購入。色彩も良く、描き込みもストーリーも、接点を持とうとする登場人物達の揺れる心理を丁寧に追っていて好印象です。act04も期待しています。